2018-01-01から1年間の記事一覧

タッキー

さよならを決めたあなたの心はどこを探しても打ち壊せなくて 完璧主義なあなたらしく、完璧で、本当に変わらない。 「馬鹿ね」ってたくさんの人に言われて 「もったいない」なんて言われて それでも真っすぐなあなたがとても痛々しかった。 頑固で、支えてく…

読了本-恋愛寫眞 もうひとつの物語

これはたいそうな形をとった盛大なラヴレターだ 別れはいつだって 思いよりも先に来る。 それでも みんな微笑みながら言うの。 さよなら、またいつか会いましょう。 さよなら、またどこかで、って。 -市川拓司(2008) 笑ってしまうほどにかわいらしい手紙…

アイシテ

手を振ったあの日キミは笑った 陽だまりに咲く花が、押し花のような儚さを持ち合わせているような そんな。そんな笑顔で。 ああ、そうだ 出会った時からそうだった そよ風のように現れたキミは僕の心を「バン」と打ち抜いた 音がしたからそれはたぶん本当に…

読了本-砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet 作・桜庭和樹 題名の通り、 砂糖菓子のように甘く、優しく、グロテスクな物語だ。 桜庭和樹さんの小説を読んだのはこれが初めてだった。 新聞記事からの抜粋から始まったこの物語は、妙にリアルで、そ…

読了本-砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet 作・桜庭和樹 題名の通り、 砂糖菓子のように甘く、優しく、グロテスクな物語だ。 桜庭和樹さんの小説を読んだのはこれが初めてだった。 新聞記事からの抜粋から始まったこの物語は、妙にリアルで、そ…

イロナシ

白黒な花が道端に咲いてた その花はどの花にもない魅力があった 美しく、そして高潔だ どんな色よりも力強さがある 見えないものにこそ想像力が働く 自分の思う一番の花にそれはなる。 何にも臆さないその姿勢がかっこいい 臆さない、でもおごらない。 比べ…

アマオト

ポツンポツンと空気が波動を起こす。 落ち着くような、ざわつくような 何度も何度も胸を動かす。 音も、色も、匂いも、彼女たちには関係ない 踊るように歌うようにこの地に生れ落ちる 透明な彼女たちに会える確率はなかなか不確定で 嫌われ者の彼女たちはふ…

ソレカラ

出会った日から時間はすぎ キミは僕よりも大人になってた あの日肩で揺れてた髪の毛はいつの間にか伸びてて 振り返ったキミの赤い紅い口紅が綺麗だった。 とてもきれいで、胸が痛いんだ あの日の僕と何が違うだろう あの日はそう雨が降ってて 虹がでるかなと…

マンマル

街がゆっくりと姿を変えるころ あなたは顔を出す。 そうね、今日は機嫌がいいみたい。 ふわふわ優しいお友達も今日はいないのね 最近は話す人が減ったって? そうかもしれない、だってきみよりも遠い場所の人と話してるらしいから それが幻想だとも知らずに…

テンセイ

今日僕は死んだ。まあ正確には20時間前に。 息が詰まる衝撃と、大きな音と、眩しい光に包まれた瞬間手のひらサイズの心臓は動きを止めた。予想もしなかったことだが、それは想像していたよりも簡単に特に重要な事でもないかのように起こった。人が死ぬとい…